本ページは 2025年度からの新しい運用体制に関する案内を含んでおり、一部内容は検討中の事項も含まれています。速報性を重視して 暫定的に公開しているため、記載が変更される可能性があります。不明点がある場合は、分析電顕室までお問い合わせください。
2025/04/05暫定版
このガイドラインは、分析電顕室における装置利用に関して、利用者と運営側の共通理解を形成し、安全かつ円滑な利用を目的として定めるものです。内規に基づきつつ、実際の運用状況を反映した暫定的なガイドラインとして公開します。
1. 適用範囲
本ガイドラインは、東北大学金属材料研究所 材料分析研究コア 分析電顕室が直接受付・運用する装置(以下「当室装置」)の利用に適用されます。
- CINTS経由のCINTS(ARIM)枠での利用には、別途CINTS及びARIMの規程が適用されます。
2. 利用条件
当室が直接受け付ける「分析枠」としての利用は、以下の条件をすべて満たす必要があります:
- 東北大学の学内構成員であること
- 学術目的(成果公開型)の利用であること
- 装置を自ら操作できる(セルフ利用)こと
- 利用料金は「学内料金」で処理可能であること(支払財源が学内部局で管理されていること)
上記の条件を満たさない利用希望についてはCINTS枠で受け付けています。
3. 利用申請と承認
- 利用にあたっては、事前にWEB申請フォームから申請してください。
- 申請内容に基づき、分析電顕室責任者が内容を確認し、材料分析研究コア長が利用承認します。
- 利用承認は、利用者がこちらの確認事項に同意していることを前提とします。
4. ライセンス(使用資格)
- 各装置の使用には、装置ごとのライセンスが必要です。
- ライセンス取得には、装置講習会または個別トレーニング(有償)の受講と、実技確認を要します。
- ライセンスは、安全に・故障なく装置を操作できるかを確認する制度であり、測定結果の品質は取得者自身の技術に依存します。
5. 技術支援とサポート
- 当室は原則としてセルフ利用のみを受付けており、装置の操作代行や分析代行は実施していません。
- 利用前の技術相談や、操作手順の簡単な補助(技術補助)は可能な範囲で実施します。
- 詳細な支援が必要な場合は、ARIM班経由でのCINTS枠での申請をご検討ください。
6. 利用のキャンセル
- キャンセルは、予約システム上から前日までに行ってください。
- 当日キャンセルは、原則として予約時間分の料金が発生します。
- 当室側の都合による中止の場合は料金不要ですが、代替日は保証されません。
7. 利用に伴う責任と免責
- 測定結果の信頼性や再現性、解釈に関しては、当室は責任を負いません。
- 利用者は、自身の責任において、測定計画の策定・実施・結果の判断を行ってください。
- 装置の異常・不具合により実験が中断された場合は、当室の判断により料金の減免措置を講じる場合があります。
8. 成果報告と謝辞
- 装置を使用して得られた成果(論文・学会発表・学位論文など)には、装置名または当室の利用を明記してください。
- 成果発表が行われた場合は、発表先・タイトル・発表年月・著者情報等を当室に報告してください。(報告フォームを準備中です)
- 初回発表は必須とし、以降5年間を目安に成果報告への協力をお願いします。
9. 利用の制限・申請の却下
以下のような場合、申請を却下または利用を制限することがあります:
- 装置の仕様に適さない利用内容
- 装置の状態や他利用者への影響が大きいと判断される場合
- 記載不備・情報不足により判断できない場合
- 分析枠では受け付けていない用途(営利目的、支援付きなど)
- ARIM装置において共用率超過が懸念される場合
10.試料・資料の取扱いと保管
利用に際して当室に持ち込まれた試料・資料は、原則として利用者ご自身の責任で管理してください。
当室では試料の保管・返却対応を行っておらず、一定期間引き取りがない場合には廃棄処分とすることがあります。
11.利用料金
装置の利用にあたっては、装置使用料および必要に応じて技術支援料、実験消耗品費などの費用が発生します。
これらの費用は、利用申請時に指定された東北大学内で管理されている財源を用いてお支払いいただきます(分析枠利用の場合)。大学外の機関等を通じた支払いは認められていません。
※「学内で管理されている財源」とは、支払い実務が東北大学内部で完結する財源であることを意味します。
したがって、外部機関から提供された研究資金(例:外部資金・受託研究費・共同研究費等)であっても、東北大学内部で適切に管理されているものであれば利用可能です。
反対に、学外の共同研究先など大学外の機関を通じた支払いはお受けできませんので、ご注意ください。
料金の内訳は以下のとおりです:
- 装置使用料:機器の維持管理にかかるランニングコスト等を基に算定されています。装置の通常運転において一般的に使用される消耗品(例:フィラメント、カーボンテープ、液体窒素等)は、この装置利用料に含まれています。
※学内料金は、東北大学の「物品の貸付料算出基準」に基づき、減価償却費を含まずに計上されています。 - 実験消耗品費:通常の使用に含まれない特殊な消耗品(例:特殊なグリッド、追加薬品等)を支給した場合に、実費相当額を別途徴収します。
- 技術支援料:操作補助や測定代行など、スタッフの支援を伴う利用に適用されます(現在、分析枠では受付を中止しています)。
料金は、月末締めで集計し、翌月に請求されます。財源の種別や部局の運用により、振替の時期や方法が異なる場合があります。
なお、装置利用から料金の集計・請求・振替までには一定のタイムラグがあります。利用申請時に指定する財源については、請求・振替の時期においても執行可能なものであるかどうかをご確認ください。特に、年度末や期限付き予算等をご利用の場合は、執行可能期間にご留意のうえ、適切な財源をご指定いただくようお願いいたします。
また、利用申請受付時には、当室から部局の経理担当等へ当該財源の使用可能の可否を照会させていただきます。つきましては、申請時に財源の管理部局および担当者に関する情報(氏名・所属・連絡先など)をご提供いただきますようお願いいたします。(申請フォーム内に記載欄がございます。)
また、支払財源を変更する場合には、改めて新たな財源を指定して再度利用申請を行っていただく必要があります。
※予約されたマシンタイムに対して料金が発生します。
利用者都合による当日キャンセルや中止、あるいは試料状態などにより実施内容が短縮された場合でも、原則として予約時間に基づいて料金が発生します。
詳細は、以下をご参照ください:
[利用申請・料金に関する申合せ(学内専用)]
[料金表(分析コア受付分)]
[CINTS受付分料金表(外部リンク)]
12. その他
- 本ガイドラインは、実運用上の制約(人員・予算等)に応じて見直し・変更される可能性があります。
本ガイドラインは、東北大学材料分析研究コア分析電顕室の運用方針を明示し、装置利用にあたっての透明性と公正性を担保することを目的としています。