分析電顕室 ご利用に関するよくあるご質問(FAQ)

本ページは 2025年度からの新しい運用体制に関する案内を含んでおり、一部内容は検討中の事項も含まれています。速報性を重視して 暫定的に公開しているため、記載が変更される可能性があります。不明点がある場合は、分析電顕室までお問い合わせください。

当室をご利用いただくにあたって、制度や運用上のルールについてよくいただくご質問をまとめました。(2025/04/05暫定版)

Q1. 利用するにはどうすればいいですか?

装置や支援を利用するには、WEBフォームからの申請と、材料分析研究コア長による承認が必要です。 実務的な判断は、分析電顕室の担当者が行います。

Q2. なぜ学内料金の利用だけしか受け付けていないのですか?

現在、当室では学内料金に該当する利用のみを直接受け付けています。
これは、人的体制と事務的な制約によるものであり、制度上の制限ではありません。

運用体制の現状

当室は現在、常勤教員1名と非常勤の技術補佐員1名の体制で運用しています。
この限られた人員で以下の業務を担っており、対応可能な範囲に制限があります。

  • 装置の維持管理
  • マシンタイム(予約)の調整
  • トレーニングの実施と管理
  • 利用申請の受付と承認処理
  • 学内財源による料金処理
  • 必要に応じたトラブル対応

とくに学外利用者に対する料金請求は、契約条件の確認、請求書発行、支払い管理などが必要で、学内と比べて煩雑かつ個別対応が不可欠です。現体制ではこの事務処理を安定的に担う余力がありません。

また、依頼分析や技術支援などの対応も、人的リソースの不足により当室では現在実施できない状況です。

対応可能な利用範囲(当室で直接受付しているもの)

  • 東北大学 学内所属
  • 学術目的での利用
  • セルフ利用(ユーザーファシリティ)
  • 学内料金区分に該当
  • 支援を必要としない装置利用

支援が必要な方・学外の方へ

支援付きでの装置利用や、学外からのご利用をご希望の場合は、CINTS(ARIM)枠を通じてのお申し込みをご検討ください。

CINTS枠は、ARIM事業費で雇用されているスタッフが対応しており、ご利用に際しては、ARIMの規定に基づいた利用申請・利用報告が必要となります。

なお、学内所属であっても技術支援を希望する場合は、CINTS枠が窓口となります。

Q3. 学外者や企業はまったく利用できないのですか?

利用は可能です。
ただし、現在は当室を直接窓口とする受付は行っておらず、CINTS(ARIM)枠を通じてのお申し込みをお願いしています。

なぜARIM枠での受付になるのか?

当室が管理する装置の多くは、
ARIMなどの外部資金・受託事業費により整備されたものです。

このような外部資金を活用して整備された装置を利用する際には、事業の趣旨や利用条件に基づいた申請・報告手続きが必要となります。

また、ARIM制度では装置の外部共用率(学外への提供実績)が求められており、当室でもARIM枠での利用実績を積み上げることで、内部利用の維持が可能となるという事情があります。

一方で:当室側で自由に調整可能な装置もあります

一部の装置は、本学の学内予算のみによって整備されたものであり、受託事業の規定に縛られずに利用申請・受付が可能です。

制度上は、こうした装置については学外や企業の方の利用も当室経由で受け付けることができますが、
現在は以下の理由により、当室では直接の受付を停止しています

  • 学外との契約・請求等の手続きが煩雑で、人的体制的に対応が困難なため
  • 外部との個別調整を行う余力がないため

ARIM枠で申請された場合も、同等の内容でご利用いただけます

CINTS(ARIM)枠を通じて申請いただいた場合も、装置の利用支援や操作指導は、当室とARIM班が連携して対応いたします。

したがって、支援の内容は、当室を経由した場合と実質的に同等です。


ARIM枠での申請方法については、以下をご確認ください:

[CINTS / ARIM利用案内ページ]

Q4. 利用時に何か同意が必要ですか?

申請時には、当室のガイドラインで定められている確認事項への同意が必要です。

同意が必要な項目には以下が含まれます:

  • 利用目的
  • 装置の使用条件と範囲
  • 事故時の責任と補償
  • データの取り扱いと免責
  • 成果報告・謝辞記載

Q5. 誰が利用できますか?

当室の直接受付(分析枠)でご利用いただけるのは、以下の条件に該当する方です:

  • 東北大学所属
  • ユーザーファシリティ利用(セルフ利用=装置を自分で操作)
  • 学術目的

それ以外の場合(学外者、支援付き、営利目的等)は、CINTS経由でご利用ください。

Q6.技術支援はお願いできますか?(装置操作を代わりにやってもらえますか?)

当室では、**原則としてすべての装置はセルフ利用(ユーザーファシリティ)**でのご利用となり、
利用者ご自身による操作が前提です。

技術支援(代行操作・依頼測定など)は現在行っていません

  • 操作の代行やデータ取得の依頼といった 技術代行・解析支援は提供しておりません
  • 一時的な装置の使い方の説明(技術補助)を除きます。

技術支援が必要な方へ

「装置の操作をお願いしたい」「測定や解析を依頼したい」といったご要望には、
CINTS枠(ARIM枠)を通じた申請をご案内しています。
ARIMスタッフによる支援を利用可能です。


Q7. ライセンスとは何ですか?どうやって取得するのですか?

当室では、装置を利用する前に操作ライセンスの取得をお願いしています。

ライセンスの目的

ライセンス制度は、装置を安全に、事故や故障なく使用できるかどうかを確認することを目的としたものです。

  • 使用にあたり特別な資格や学位は必要ありませんが、
  • 装置の特性や取扱いの注意点を理解し、安全に運用できることを確認しています。

※「良いデータが取れるかどうか」は、ライセンス取得後の経験や工夫により向上していくものであり、ライセンス試験の対象ではありません。

ライセンスの取得方法

ライセンスを取得するには、次のいずれかの方法で講習・トレーニングを受けていただきます。

  • 定期講習会(無償)
     年2回(春・秋)に開催予定。複数人の受講者を対象に、基本的な内容を一括でご案内します。
  • オンデマンドトレーニング(有償)
     装置ごとに個別対応で実施する形式です。日程調整や実機使用が可能で、柔軟に対応しています。

※定期講習会の開催有無や日程は、当室およびARIM事業班の体制状況により変動します。

高度な利用法の指導について

より高度な使用方法や特殊な条件での運用などについては、ライセンス制度とは別に、個別のトレーニングや助言を行うことがあります。

ただし、現在は人的リソースが限られているため、こうした対応が難しい場合があります
ご希望がある場合は事前にご相談ください。

Q8. 成果報告や謝辞は必要ですか?

成果発表の際は、必ず当室の利用を明記してください

当室の装置を用いて得られた成果について、以下のような**成果発表(公的発表)**を行う場合は、
必ず「当室の装置を使用した」旨を明記してください。

  • 査読付き論文(投稿・採択)
  • 学会発表(口頭/ポスター)
  • 学位論文(卒論・修論・博論 など)

これは、当室の装置利用実績や業績を把握・集計するために必要不可欠な情報となります。

装置の記載方法について

  • 論文や発表中に具体的な装置名(例:JEM-2100など)が記載されている場合は、
     「当室を利用した」旨の明記だけで問題ありません。
  • 装置名の記載がない場合は、少なくともTEM、FIBなど装置の種類を併記してください。

一般的な記載例については、別途ガイドラインをご案内します。

利用報告の提出について

成果発表を行った場合は、当室に対して利用報告を提出してください。

報告いただく内容の例:

  • 発表先(学会名、論文誌名など)
  • 発表タイトル
  • 発表者名
  • 発表年月日
  • DOI等(論文の場合)

報告フォームは現在準備中です。整備され次第、申請ページなどでご案内します。

報告のタイミングと対象期間

  • 少なくとも、利用後最初の成果発表については必ず報告してください。
  • それ以降も、利用から概ね5年以内の成果については報告のご協力をお願いします。
  • 5年を超えた後の報告については任意です。

ARIM受付の場合の注意点

ARIM枠を通じて装置を利用した場合も、装置自体は当室が管理を受託しているものです。
したがって、当室およびARIM側の両方の規定に基づき利用報告・成果報告が必要になります

※二重報告の手間を減らすため、報告フォームや登録手続きは調整・統合を行う予定です。

研究報告書等への協力のお願い

当室を利用して得られた成果について、本所の研究報告書や広報資料等に掲載するための原稿作成を依頼する場合があります。

※たとえば「金研リサーチハイライト(KRH)」等に掲載する内容のご執筆をお願いすることがあります。

Q9. キャンセルしたい場合、連絡は必要ですか?キャンセル料はかかりますか?

予約キャンセルには必ず事前の手続きが必要です。

当室では、装置の利用予約後にキャンセルされる場合、必ず事前のキャンセル処理をお願いしています。

  • 分析枠(セルフ利用)の場合は、予約システム上から前日までにキャンセルしてください。
  • ARIM枠や(今後設定される可能性のある)支援あり分析枠の場合は、担当スタッフに直接ご連絡ください。

キャンセル料について

  • キャンセル料そのものは発生しません。
  • ただし、当日キャンセル(連絡なし or 当日の通知)は無効とし、 予約時間分の利用料金が発生します。

これは、当日になってキャンセルされた場合、他の利用者への再割り当てや、内部的な活用ができなくなるためです。

当室都合でキャンセルとなる場合

  • 装置トラブルや当室側の都合によって利用ができなかった場合には、当日でもキャンセル扱いとなります。
  • ただし、代替日を保証するものではありませんので、別途ご自身で予約をお願いいたします。

ご協力のお願い

ご自身の都合でキャンセルされる場合は、できるだけ早めにキャンセル処理をお願いします。

  • 前日までのキャンセルであれば、他の利用者や内部利用への再割り当てが可能です。
  • 無断キャンセルや当日キャンセルが繰り返される場合、今後の利用を制限することがありますのでご注意ください。

Q10. データに問題があった場合、どうなりますか?

当室では、データの内容や品質について保証を行っておりません。

当室の装置を利用して得られたデータについて、たとえ希望する結果が得られなかった場合でも、
当室は責任を負いません。

  • データの解釈・有効性の判断・科学的妥当性などは、すべて利用者の責任でご判断ください。
  • 当室はいかなる主体的な立場も取らず、データの正確性を保証することはできません。

装置の不調によるトラブルを除き、再測定や料金の免除は行っていません。

  • 装置トラブルなど当室に明確な責がある場合を除き、予約時間に応じて通常通り料金が発生します。
  • 測定結果の不備や失敗があった場合も、原則として再測定や補償は行っていません。

実験前には、十分な準備と相談を

  • 特に初めての測定や複雑な試料については、事前に十分な準備を行ってください。
  • 不安な点がある場合は、事前に技術相談をお申し込みいただくことを推奨しています。

解釈や助言が必要な場合は「共同研究」をご検討ください

  • データの読み解きや学術的コメントなど、より踏み込んだ助言が必要な場合は、 当室スタッフとの共同研究の枠組みをご検討ください。
  • 通常の装置利用(分析枠)では、こうした学術的判断への関与は行っておりません。

Q11. 申請したけど承認されませんでした。理由は教えてもらえますか?

利用申請を却下または差し戻しとする場合は、理由を明示します。

主な却下理由の例

以下のような場合には、申請をそのまま承認することができません:

  1. 当室の装置では実施が困難な内容である場合
     (技術的制約、安全性、測定系の仕様に対する適合性など)
  2. 実施によって装置の状態や他の利用者に重大な影響を及ぼすと判断される場合
     (例:装置に負荷のかかる条件、高頻度の使用による他予約の圧迫など)
  3. 申請内容に不備があり、実施可否の判断ができない場合
     (研究目的・試料情報・利用方法の記載不足等)
  4. 当室のガイドラインに沿っていない利用形態である場合
     (再委託(また貸し)、営利目的、非学術的利用など)
  5. ARIM等の共用装置で、内部利用の過多により外部共用率の制約に抵触するおそれがある場合
     (当該年度の利用実績とのバランスの関係で、来年度以降の調整をお願いする場合があります)
  6. その他、材料分析研究コア長の判断により実施が不適当とされた場合

修正・再提出が可能な場合もあります

  • 記載内容の不備や情報不足による差し戻しであれば、修正・補足のうえで再申請が可能です。
  • 却下理由については、メール等で明確にお伝えしますので、ご確認のうえご対応ください。

承認判断の流れについて

申請の承認は、制度上は材料分析研究コア長の名義で行われますが、分析電顕室に関する内容については、当室責任者が実務上の判断を行い、それに基づいて承認が行われています

Q12. CINTS枠って何ですか?自分が対象かどうか分かりません

CINTS枠とは、東北大学の**ナノテク融合技術支援センター(CINTS)**を通じて、当室の装置や技術支援を利用するための受付枠です。

  • CINTS(ナノテク融合技術支援センター)は、文部科学省のARIM(マテリアル先端リサーチインフラ)事業の一環として、外部の研究者や企業に対して、最先端の研究設備や技術支援を提供しています。
  • 当室の装置やスタッフの一部も、ARIM事業の支援を受けて整備・雇用されており、これらを利用する場合には、CINTS枠での申請が必要となる場合があります。

自分がCINTS枠の対象かどうか

以下の条件に該当する場合、CINTS枠での申請が必要となります:

  1. 学外者(他大学・研究機関・企業など)の場合
  2. 営利目的や非学術的利用を希望する場合
  3. 技術支援を伴う利用を希望する場合
  4. ARIM事業で整備された装置を利用する場合

分析枠との関係

  • 分析枠は、当室が直接受付を行う枠で、現在は以下の条件を満たす場合に限られています:
    • 学内所属であること
    • セルフ利用(利用者自身が装置を操作)であること
    • 学術目的の利用であること
  • 上記以外の利用形態(学外者、支援付き利用、営利目的など)の場合は、CINTS枠での申請となります。

受付区分ナビの活用

自分がどの受付枠に該当するか判断が難しい場合は、当室の受付区分ナビをご利用ください。

  • 利用者の条件や希望に応じて、適切な受付枠を案内するナビゲーションツールです。
  • 詳細は、受付区分ナビのご案内をご覧ください。

Q13. ARIMとCINTSの違いは何ですか?

CINTSは東北大学におけるARIM利用の申請窓口です

  • **ARIM(マテリアル先端リサーチインフラ事業)**は、文部科学省が推進する研究支援インフラ事業です。
  • 各大学・研究機関が「参画機関」として参画し、装置の共用化と技術支援体制の整備を行っています。
  • ARIMが直接申請受付を行うのではなく、各機関に設けられた窓口を通じて申請を受け付ける仕組みになっています。

東北大学では「CINTS」がその窓口を担当

  • **CINTS(ナノテク融合技術支援センター)**は、東北大学におけるARIMの申請・受付・運用を担当する部門です。
  • したがって、CINTS枠で申請すること=ARIM枠の利用申請と理解して差し支えありません。

東北大学におけるARIMの実施分野

ARIM事業において、東北大学は以下の2分野で参画しています:

  1. 微細加工(担当:マイクロシステム融合研究開発センター)
    http://www.mu-sic.tohoku.ac.jp/
  2. 構造解析(担当機関:金属材料研究所、先端電顕センター、理学研究科附属巨大分子解析研究センター)
    構造解析分野の紹介(CINTSサイト)

当室(分析電顕室)の位置づけ

  • 当室(分析電顕室)は、金属材料研究所内の材料分析研究コアの常設部門であり、構造解析分野におけるARIM装置の設置・運用も担っています。
  • 一方で、ARIMと関係なく独自に研究支援を行う体制も保持しており、条件を満たす場合は**分析枠(当室直接受付)**として装置をご利用いただくことも可能です。
  • ただし、ARIM支援を受けて整備された装置については、原則としてARIM枠(CINTS枠)での利用を優先しています。

Q14. 受託研究費や共同研究費を使う場合、その契約内容は分析電顕室にも適用されますか?

受託研究費や共同研究費など、契約条件を伴う資金での利用であっても、契約内容(秘密保持・成果公開の制限など)が当室に自動的に適用されることはありません。


外部資金を用いて当室をご利用になる場合は、あらかじめ契約条件をご確認いただき、必要に応じて当室までご相談ください。

当室の立場について

  • 利用者が受託研究費や共同研究費などの契約条件を伴う資金で装置を利用される場合、たとえば成果公開の制限や秘密保持義務などの規定が、資金提供元との契約に含まれていることがあります。
  • しかしながら、当室および当室の職員は、その契約に当事者として関与していない限り、契約上の義務や制限を負うものではありません。

具体的には、以下のような契約条件が存在していた場合でも、当室が自動的にそれに拘束されることはありません:

  • 成果の公開時期や内容の制限(エンバーゴ期間など)
  • 秘密情報の保持義務
  • 試料・データの取扱いに関する制限

必要に応じたご相談のお願い

  • 契約条件に応じた対応(例:成果公開の延期や取扱いに関する調整)が必要な場合には、
     可能な範囲で協力を検討いたしますので、必ず事前にご相談ください。

NDA(秘密保持契約)が必要な場合

  • 当室との間で正式な秘密保持契約や機関間契約の締結が必要となる場合には、 CINTS経由でのご利用をご検討ください。
  • CINTS枠では、大学としての契約手続きが可能です。

Q15. 装置に損傷や故障が生じた場合、どのような対応になりますか?

装置や設備に損傷・故障が発生した場合、故意・過失を問わず原状回復を原則とします。
ただし、自然故障や、当室の管理責任に基づく不具合については、利用者に責任を求めることはありません。

原状回復と費用負担の考え方

  • 利用中の操作ミスや取り扱い不注意などによって損傷が生じた場合は、修理や復旧のための費用をご負担いただくことがあります。
  • 装置仕様に反する操作や、許可されていない設定変更による不具合も、同様の扱いとなります。
  • 自然故障や経年劣化など、当室の管理責任によるトラブルについては、利用者に負担をお願いすることはありません。

故意や悪質な場合の対応

  • 故意に損傷を与えた場合や、注意喚起にもかかわらず不適切な使用を繰り返した場合は、
     装置のダウンタイムに伴う機会損失への補償をお願いする場合や、利用承認の停止・取消を含む対応を行うことがあります。

安全なご利用のために

当室では、安全な利用のためのトレーニングや助言も行っていますので、お気軽にご相談ください。操作に不安がある場合は、必ず事前にご確認・ご相談ください。
装置の不調や異常を感じた際には、そのままにせず、速やかにスタッフまでご報告ください。

Q16. 利用後の試料は返却してもらえますか?保管してもらえますか?

当室では、セルフ利用時に持ち込まれた試料や、依頼分析・支援付き利用の際にお預かりした試料を、原則として保管する対応は行っておりません。
装置のご利用が終わり次第、お手数ですが速やかにお持ち帰りくださいますようお願いいたします。

試料の返却・保管についての方針

  • セルフ利用で一時的に持ち込まれた試料も、依頼・支援によりお預かりした試料も同様に、保管の継続や返却保証は行っておりません。
  • ご希望がないまま一定期間が経過した試料については、当室の判断で廃棄処分することがあります。
  • 後日返却を求められても対応できない場合がありますので、重要な試料は特にご注意ください。

特殊な取り扱いや共用へのご提供について

  • 特殊な取り扱いが必要な試料については、事前にご相談ください。
  • ご厚意により、調整用・練習用としてご提供いただいた試料については、当室の判断で保管・活用または廃棄いたします。

利用後の試料管理はご自身の責任でお願いします

  • 利用後の試料の所在・保存・返却については、利用者ご自身での管理をお願いいたします。
  • 当室では積極的に個人情報や試料情報を外部に開示することはありませんが、保管責任や秘匿管理は行っておりません。

Q17. トレーニング中(ライセンス未取得)ですが、データを取りたいです。装置の使用はできますか?また、支援もお願いできますか?

ご所属や使用装置の条件によって対応が異なりますが、以下の条件を満たす場合は、分析枠での利用と立会による支援が可能です:

【1】金属材料研究所(所内)に所属している場合:

  • セルフ利用を前提としてトレーニングを受けている場合は、分析枠での装置使用が可能です。
  • 使用装置がARIM等の受託費で整備された装置であっても、当室の裁量により、外部共用率に支障がない範囲で分析枠としての利用を認めています。
  • トレーニング中は、スタッフによる立会・助言等を「支援」ではなく「教育的指導(トレーニングの一環)」として取り扱います。

【2】東北大学所属だが所外(工学部・理学部など)の場合:

  • ARIM等の受託費で整備された装置を使用する場合は、CINTS枠での申請が必要です。
  • 学内経費で整備された装置についてセルフ利用を前提としてトレーニングを受けている場合は、分析枠での装置使用が可能です。

【3】学外者(他大学・研究機関・企業など)の場合:

  • すべての利用がCINTS枠での申請対象です。
  • トレーニング中かどうかに関わらず、分析枠はご利用いただけません。

Q18. 分析枠ではどこまで支援を受けられますか?

分析枠はセルフ利用が前提ですが、装置の状態確認やその場での簡単な助言といった最小限の技術補助は可能です。

ただし、常時立ち会っての操作指導や測定条件の代行設定といった継続的支援は認めておらず、必要に応じてCINTS枠をご利用いただきます。

Q19. オンデマンドトレーニングは有償ですか?

原則有償ですが、以下の条件に該当する場合は、無償で提供することがあります。

無償提供の対象となる例:

  • 東北大学所属の技術職員であること
  • 支援業務に関わっており、装置操作技術の習得が他の利用者への波及効果につながると判断される場合
  • 所属部局の裁量経費が限られており、自己研鑽の機会として制度的に支援すべきと判断される場合

有償となる場合:

  • 特定プロジェクト専任で雇用されており、習得したスキルが限定的な範囲にしか適用されないと判断される場合

【補足】 このような判断は、制度上の一律運用ではなく、当室の裁量に基づき、実際の業務内容や利用目的を踏まえて個別に判断しています。 該当の可能性がある方は、申込前にご相談ください。

Q20. ARIM装置でも分析枠は使えますか?

一部のARIM導入装置については、所内所属の研究者が学術目的でセルフ利用する場合に限り、分析枠を設定しています。
これは、当該装置の運用・維持・トラブル対応を本所が担っており、場所や管理コストを直接負担しているため、制度的裁量として限定的に許容しているものです。
一方で、学内他部局の方や、支援を希望する利用者については、原則としてCINTS枠での申請が必要です。

関連リンク

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