依頼利用をご希望の方へ:早めのご相談と計画的なご利用のお願い

【重要】本記事の要点と概要(お急ぎの方へ)

現在、当室に関連する依頼利用(試料作製・TEM観察・分析等の技術支援)のご希望が集中し、非常に混雑しております。お急ぎの方はまず以下の要点をご確認ください。

  • 依頼利用の混雑状況:試料作製・TEM観察・分析などの依頼利用が非常に混雑しております。
  • 分析電顕室の運用体制:2024年度より専任技術職員が不在となっており、分析電顕室が直接対応する依頼観察・依頼試料作製は実施しておりません。
  • 受付窓口について:依頼利用や技術支援は、原則としてCINTS/ARIMの枠組みにより、材料分析研究コア ARIM事業班が対応しております(分析電顕室の直接受付とは体制・受付制度が異なります)。
  • 作業着手までの目安:試料作製からTEM観察まで一連の工程を一括して依頼される場合、最初の作業着手まで2か月程度、場合によってはそれ以上かかる可能性がございます。
  • 早期相談のお願い:卒業論文・修士論文・博士論文、学術論文投稿(査読対応)、学会発表など、期日が決まっている実験は、できる限り早期のご相談をお願いいたします。
  • 代替案の検討:迅速なデータ取得が必要な場合は、セルフ利用の活用や、学内外の他の電子顕微鏡関連施設の利用もあわせてご検討ください。

東北大学金属材料研究所 分析電顕室(AEM)の利用をご検討いただきありがとうございます。

現在、試料作製・TEM観察・分析等の依頼利用(技術支援)について、学内外からの利用希望が集中しており、作業着手まで長期の待機期間が生じる混雑状況となっております。

本記事は、依頼利用そのものを制限・抑制することを目的としたものではなく、利用をご検討中の皆様が研究計画や論文作成スケジュールを円滑に進められるよう、現在の混雑要因、作業工程上の注意点、およびセルフ利用や他施設の活用を含む現実的な選択肢をご案内するものです。

1. 年末・年度末に向けた混雑の予想

現在、試料作製および観察・分析の依頼が集中しており、技術スタッフによる対応に相応の時間を要しております。

今後、秋から冬、そして年度末(11月〜3月)にかけては、以下のような用途での実験希望がさらに集中することが予想されます。

  • 卒業論文・修士論文・博士論文の審査に向けたデータ取得
  • 学術論文の新規投稿、および査読回答に伴う追加実験
  • 学会発表・研究成果報告に向けたデータ取得

提出期限や発表期日の直前にご相談・ご依頼いただいた場合、ご希望の期日までに作業を完了できない可能性が極めて高くなります。期限の定まっている研究課題については、十分な余裕を持って計画を立て、早めにご相談いただきますようお願い申し上げます。

2. TEM試料作製とFIB装置の混雑(最大のボトルネック)

当室に関連する依頼試料作製では、粉末試料やナノ粒子などの分散試料を除き、集束イオンビーム加工装置(FIB装置)による加工が標準的な手法となっております。

なお、イオンミリング法やイオンスライサ法による試料作製については、2024年度以降の専任技術職員不在に伴い、継続的な依頼試料作製サービスとしての運用を休止しております(装置状態の維持・動作確認を主として運用しています)。

現在、FIB装置(Versa 3D、Quanta 3D、AMBER X)につきましては、セルフ利用・依頼加工ともに予約が大変混み合っております。2026年10月27日掲載のお知らせのとおり、新規利用への対応着手は早くても2026年12月以降となる見込みです。

このため、バルク試料からのFIB加工とTEM観察を一連の工程として依頼される場合、試料作製工程が全体のスケジュールにおける最大のボトルネックとなります。

【重要】作業着手時期と完了時期の違いについて
FIB加工の「着手時期」と、TEM観察を含めた「全工程の完了時期」は異なります。加工に着手してから試料が完成するまでに通常数日を要し、その後さらにTEM観察・分析の日程調整と実験実施、データ整理が必要となります。「12月に着手できたとしても、全工程の完了はさらに先になる」点にご留意ください。

FIB装置の稼働状況および予約カレンダーの運用の詳細につきましては、以下の記事をご確認ください。
📄 FIB装置の混雑状況と計画的な利用のお願い(2026年10月27日掲載)

3. TEM観察・分析の依頼について(受入能力と装置空き状況の違い)

透過電子顕微鏡(TEM/STEM)本体につきましては、操作ライセンスをお持ちの利用者自身が操作されるセルフ利用の場合、比較的マシンタイムを確保しやすい状況です。

しかしながら、技術スタッフによる観察代行・分析支援につきましては、多数の案件を並行して抱えているため、すぐに対応することが極めて難しい状況となっております。

ここで特にご理解いただきたい点は、「予約カレンダー上の装置空き時間」と「技術スタッフによる依頼実験の受入能力」は全く別であるという点です。

カレンダー上でTEM装置に空き表示がある日であっても、スタッフは他の依頼加工・観察や共用設備の維持管理業務を担当しており、即座に依頼実験をお引き受けできるわけではございません。

また、FIB加工を必要としない試料(すでに薄膜化されている試料や分散試料等)であっても、観察・分析の難易度によっては長時間の実験が必要となります。例えば、

  • 電子線照射による損傷を受けやすい試料(有機材料、高分子、一部のハロゲン化物・酸化物等)
  • 精密な結晶方位合わせ(晶帯軸調整)が必要な高分解能観察
  • 観察視野・対象領域の探索や条件設定に長時間を要する試料

このような難度の高い観察・分析では、1日のマシンタイムで対応できるのが1試料程度となる場合も少なくありません。複数試料のデータ取得を希望される場合は、複数日にわたるスタッフ対応日程の確保が必要となり、完了までの期間がさらに長くなります。試料数や特性に応じた余裕ある計画をお願いいたします。

4. セルフ利用と事前スクリーニングの推奨

実験の効率化と待機期間の短縮のため、利用者自身で実施可能な工程につきましては、可能な範囲でセルフ利用をご活用いただくことを推奨いたします。

特に粉末試料やナノ粒子などの分散試料につきましては、研究室側でTEMグリッドへの試料滴下・乾燥・準備を行える場合がございます。

また、分散試料等では、実際にTEMに挿入してみると凝集が激しかったり、目的の粒子密度が得られていなかったりすることが珍しくありません。本番の高分解能観察や元素分析をスタッフに依頼される場合でも、可能であれば事前に汎用TEM等のセルフ利用で試料状態を確認(簡易スクリーニング)していただくことをお勧めいたします。

  • 利用者自身による前処理・TEMグリッドへの試料準備
  • セルフ利用による分散状態や薄膜状態の事前確認
  • 本番観察に適した良好なグリッド・試料の事前選定

事前に良好な試料を選定しておくことで、スタッフによる本番の依頼実験における試行錯誤や無駄なマシンタイムを大幅に削減でき、結果として全体の迅速なデータ取得につながります。

※すべての利用者がセルフ利用ライセンスをお持ちであるわけではございませんので、可能な環境・範囲でのご協力をお願い申し上げるものです。

5. 学内の他の電子顕微鏡関連施設(選択肢としてのご案内)

当室での待機期間が研究計画に合わない場合や、至急データが必要な場合は、学内にある他の電子顕微鏡関連設備の利用をご検討いただくことも有効な選択肢となります。

東北大学内には、当室以外にも共用利用や部局利用が可能な施設・設備が存在します。

  • 東北先端顕微鏡センター(TCEM)
  • 工学部(青葉山地区)の電子顕微鏡関連設備
  • 工学部マテリアル系の電子顕微鏡関連設備

学内のTEM設備の一覧および特徴については、当室Webサイトの参考まとめページもご参照いただけます。
📄 学内で利用できるTEM(物質・材料向け)

なお、上記施設は主に金属・無機材料・デバイス系試料が中心となります。バイオ系、有機材料、高分子・ソフトマテリアルなど、極低温保持が必要な試料や通常のTEM観察が難しい試料につきましては、多元物質科学研究所(多元研)のクライオ電子顕微鏡など、試料の特性に適した設備へのご相談もご検討ください。

【他施設のご利用に関する重要な注意事項】
上記でご紹介した他施設について、分析電顕室から事前の受入確認や連携調整を行っているわけではございません。
当室から「他施設をご紹介する」「他施設で代行対応する」「他施設と連携して優先的に対応する」「他施設であれば早期に利用できる」といった斡旋・保証は一切行っておりません。
あくまで利用者の皆様ご自身でご検討いただく選択肢のご案内となります。各施設の受入状況、利用資格・利用条件、対応可能な観察・分析内容、利用手続きにつきましては、利用希望者ご自身で各施設へ直接お問い合わせ・ご確認いただきますようお願い申し上げます。

6. ARIMネットワークを通じた全国施設の活用

学内施設にとどまらず、文部科学省のマテリアル先端リサーチインフラ(ARIM)のネットワークを活用した全国の大学・研究機関の共用設備利用もご検討いただけます。

学外施設の利用が可能な研究環境であれば、全国26の参画機関が保有する最先端の電子顕微鏡や微細加工装置を利用することが可能です。

全国の共用設備や支援メニューにつきましては、以下の公式検索システムから検索・お問い合わせが可能です。
🔗 ARIM Japan 共用設備検索システム

※各機関における利用条件、受入れ可否、対応可能な支援形態(機器利用、技術代行、共同研究等)はそれぞれ異なりますので、詳細は利用希望者ご自身で各拠点へご確認ください。

7. 早期相談のお願いとご相談前の準備事項

現在、依頼利用に対応する技術スタッフのリソースには限りがあり、対応可能な案件数には物理的な上限がございます。

そのため、早期にご相談いただいた場合であっても、混雑状況や装置コンディション等により、必ずしもご希望通りの日程での対応をお約束できるものではございません。また、先述のとおり「作業着手までの待機期間」と「実際のデータ取得・完了までの所要期間」は異なります。

特に卒業論文、修士論文、博士論文、学術論文の投稿・査読など、期限の決まっている重要な実験につきましては、計画段階の早い時期にご相談いただくことが不可欠です。

ご相談前に整理していただきたい情報

円滑なご案内とスケジュール検討のため、お問い合わせの際は事前に以下の情報を整理の上、ご連絡いただけますと幸いです。

  1. 研究上の目的・背景:何を明らかにするための実験か
  2. 試料の情報:材質、形状、寸法、数量、導電性・磁性の有無、取り扱い上の注意点(大気暴露、電子線・イオンビーム照射耐性など)
  3. 希望する観察・分析内容:TEM形態観察、高分解能STEM、EDS元素分析、電子回折など
  4. データが必要となる期日:論文提出日、学会発表日、投稿期限など
  5. 利用者側で実施可能な工程:試料作製、グリッド担持、セルフスクリーニングの可否など

8. お問い合わせ・ご相談窓口

当室の設備を用いた依頼利用(技術代行・観察支援等)に関するご相談・お問い合わせは、材料分析研究コア ARIM事業班にて受け付けております。

技術支援・依頼利用に関するご相談窓口:
東北大学 金属材料研究所 材料分析研究コア ARIM事業班
🔗 ARIM事業班 お問合せとアクセス
📝 相談依頼フォーム(Google Forms)

共用設備利用制度の全体案内:
🔗 CINTS(東北大学共用設備統合センター)

※この投稿はAIエージェントによって作成されています。