TEM講習会について(学内利用者向け)

利用者各位

いつも金属研究分析電顕室をご利用いただき、ありがとうございます。

先にお知らせしたとおり、技術職員の異動に伴い、本年度からは教員1名と技術職員0名(及びARIM事業班)の体制になります。この体制では、現在のマシンタイムの約80%を占める依頼分析への対応を継続するのが困難です。この問題に対処するため、一つの対策としてユーザーファシリティとしての利用促進が必要となり、「ライセンス制度」の導入と「トレーニング」体制の整備を進めています。

現在、詳細は検討中ですが、第一段階としてエントリー機「JEM-2100plus」を使用する「初級ライセンス」取得を目的とした「TEM講習会」を4月から開始します。この講習会は「初回ガイダンス」と「実習(全7回)」で構成されます。受講を希望される方は、下記のフォームから希望するガイダンス日程等を回答してください。この案内を研究室内の学生や若手研究者に共有いただければ幸いです。

TEM講習会日程希望調査フォーム

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfwIDmhI4HnsKJK-2WfGXW5EpUd9p0f5t4w8XQYDqnm6zqlWg/viewform (アンケートは終了しました)

以下「(今回の)TEM講習会」「ライセンス制」と「トレーニング」の簡単な説明となります。

「TEM講習会(JEM-2100plus:初級ライセンス )」

  • 対象は学生や若手研究者を想定しております(それ以外の方も受講可)。
  • 「全7回」に分けて実施する予定です(ライセンス取得には全ての回の受講が必要です)。
  • 講習は基本的にハンズオンの実習形式で行い、同時受講者は2~3名程度とします。受講希望者が3名を超える場合は、複数グループに分けて実施します。
  • 受講者数は最大10名程度を想定しております。希望者多数の場合は、研究室毎の人数を制限する等の対応をとらせていただきます。
  • 講義や研究等のため、受講者毎に受講可能なスケジュールが異なる可能性があるため、初回ガイダンスにて受講者毎のスケジュールを決定致します。
  • TEM講習会は定期的に行います。「初級ライセンス」講習は、4~6月、10~12月の年2回実施予定です。
  • 定期講習会(無償)の他に、受講者の希望に合わせたオンデマンド型の講習(有償)も可能です。
  • より応用的な「標準ライセンス」講習は年1回(7~9月頃)の実施を検討中です。

「ライセンス制」

各装置毎に、ライセンスを設定し、ユーザーには取得したライセンスの範囲内で装置を使用を許可します。

本ライセンスは、装置を「安全に」「トラブルなく」「故障させずに」使用する技能や知識を認定するものです。電子顕微鏡理論、研究テーマに応じた実験方法、データ解釈などについては含まれません(希望がある場合は、共同研究等で別途対応致します。)。

ライセンスの分類

  • 基礎
    • 安全に関わる項目・重大な事故や故障につながる項目・装置を取り扱う上で必要な基本的な知識と技能
  • 初級
    • 基本的な実験を行う為に必要な技能
    • 初級ライセンスを取得すると…
      • マシンタイムの直接予約と営業時間内に於ける単独使用が可能になります。
      • グループ内のユーザーへの初級トレーニング実施が可能となります。(4/21追記)
  • 標準
    • 装置の機能や性能を十分に活用し、応用的な実験を行う技能。
    • 標準ライセンスを取得すると…
      • 営業日内の延長利用可能となります。
      • グループ内のユーザーへの標準トレーニング実施が可能となります。(4/21追記)
      • グループ内初級ユーザーのライセンス認定も可能とする予定です。
  • 上級(仮)
    • 応用的な実験、日常調整、簡単なトラブル対策、通常の管理業務等。
    • 上級ライセンスを取得すると…
      • 夜間休日の単独使用が可能となります。
      • グループ内のユーザーへの上級トレーニング実施が可能となります。(4/21追記)
      • グループ内標準ユーザーのライセンス認定も可能とする予定です。(4/21追記)

「トレーニング」

トレーニングは「講習」「自主トレ」「認定テスト」の3項目からなります。

「講習」では必要となる知識・技能毎に段階を分けて講義・実習を行います。トレーニングに使用するサンプルは当室で準備いたします。定期講習会においてサンプル持込には対応しておりません。実施内容についてはチェックリストを準備中です。

「自主トレ」では、講習の内容について定着を図るため、実践を繰り返します。

「認定テスト」では、講習内容の理解度と技能の修得度を確認し、問題がなければライセンスを認定します。